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2005 年 04 月 05 日(火)

 荒廃した人間関係に鞭打つべく、空を見上げるけれど希望の星がどれかは判りません。確かなのは自分の掌だけで、靴を履いた足では、擦り切れるほど地面と接していても、そこから得られる情報は何もありません。

 優しく背中を包んでくれる時間が欲しいが為に犠牲にしてきた代償は大きく、後から得る事の出来る地位と名誉より二度と得る事のない瞬輝の時間の重さに気付くのは既に若さを無くした後のようです。そしてきっと目に映る現実より色褪せた筈のセピアが生々しく自身を魅了するのは、得た者にしか判らない虚無感との引き換えなのです。もし現在が不安なら、間違いなく幸せなはずです。全てを掌握してしまったその掌には、失う恐怖と枯渇しか残りません。今日も煙草の煙が何故白く霞むのかの理由も判らないまま溜息と共に履き捨ててしまう何かは、見えなくなった分岐への憧れに他ならず・・・

 私が思うに、杉の標は見えず、千早の陰も見えず、視界に入るのは今際のみの日々。


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